「わたしってダメだなあ…。」と思った時に、考えてほしいこと

作者ダイアリー

みなさんは「わたしってダメだなあ…。」と
思うことはありますか?

わたしは時々、「わたしってダメだなの波」に
のまれてしまうことがあります。

わたしは長年ボイストレーニングをしています。
ですが、決して「条件の良い体」とは言えないので、
壁にぶつかった時に
「またできなかった。」
そして
「こんなにやっても、何も変わっていないんだな。」
からの
「わたしってダメだなあ。」
の王道サイクルに陥るわけでございます。

そんな気持ちになった時に
すこし考えてみてほしいことがあります。それは、

「何に比べて?」

ということです。

「ダメ」と判断するということは、
それと比べた何かがあるはずです。
何と比べて自分を「ダメだ。」と思ったのだろうか
と考えてみてほしいのです。

ほとんどの場合、それは

「それができる人」

だと思います。

歌がうまく歌えなければ
「うまく歌える人」に比べて、

人付きあいが苦手だったら
「社交性高く立ち回れる人」に比べて、

不当な扱いに言い返せなかったら
「強く言い返せる人」に比べて、
自分がダメだと感じているのではないでしょうか。

つまり比べた対象を「正解」だと無意識に思い、
「あれができなければダメだ。」と
自分の中で決めてしまっているのではないかと思うのです。

世界にはいろいろなスキルを持った人がいますよね。
どの個性も正解なのに、
できる人だけを正解としているって、すこしおかしいですよね。

だって、野球のできる大谷翔平選手が正解、
それ以外はダメと判断したらどうですか?
全国の球児たちはたまったもんじゃありませんよね。
「そんなことないよ、ダメなんかじゃないよ!」って
言ってあげたくなりませんか?
それは、どうぞ自分に対しても言ってあげてください。

大谷翔平選手のように野球ができなくても、
場の雰囲気を明るくする野球少年はいると思います。
歌がうまく歌えなくても、
稽古を続けられていることがすごいです。
誰かに強く言い返せなくても、
その人は決して人を傷つけないという
美しい才能を持っている人かもしれないのです。

これは決して、
「できるようにならなくてもいい。才能がないのを認めろ。」
などと言っているのではありません。
スキルの向上は前向きにしていけばいい、
それと自分がダメかは話が別ということです。

また人間とはすごいもので、
長くできないには、できないなりの理由があるものです。

「これ以上、自分を傷つけないため。」
「人生の課題を、自分に気づかせるため。」

なのかもしれないのです。

「ほんっとに自分て、ダメだなあ…。」と
思わずため息をついてしまった時は、
そんな広い視野で、優しく自分を見つめてあげてください。