まもなく2024年が終わろうとしています。
わたしが1年を通してとりくんだこと、
それが「片づけ」、つまり「断捨離」です。
そもそも断捨離とはヨガの考え方で、
・断行(だんぎょう)…いらないものを断る。
・捨行(しゃぎょう)…いらないものを捨てる。
・離行(りぎょう)…物に執着しない。
を実行して、身軽になって生きようという意味なのだそうです。
とはいえ、なんでもかんでも捨てれば良いというわけではなく、
必要・不要を見極める感度も大切な気がします。
影響されやすいわたしは、
昔から、いわゆる「片づけ本」が大好きでした。
話題の本を読むたびに片づけに挑戦したのですが、
本や洋服ぐらいまでやっては挫折のくりかえし。
「結局、片づけって、できない人にはできないよね…。」
お恥ずかしながらそんな感じでした。
「片づけをして、人生が変わりました!」
「本当にやりたいことを、見つけました!」
そんな口コミを見ては、
「いいなぁ~。どうしてこうなるんだろう?」
と思っていたものです。
さて、今年のわたしには、
春ごろからさまざまな方向に変化が起きていました。
「今、不要なものを捨てた方が良い気がする。
いや、今なら捨てられる!」
そんなふうにビビッときて、
盛大な片づけを開始したのです。
タイミングも大切なのかもしれませんね。
まず取り組んだのは、
どの片づけ本でも「手を出しやすい」とされている、服です。
おしゃれなデザインだけど、
今の自分はちょっと無理しないと着られないタイトなスカートとか、
立ち姿は美しいけど、
指先がめっちゃ痛い5cmのヒールとかを、
思い切って手ばなしました。
今の自分にあっていないから、
過去の良かったところを見ているから、です。
片づけをしたらそんなふうに
「なぜ、残していたのか?」
「なぜ、いらないのか?」
も、ぜひ考えてみてください。
意外な自分の性格傾向がわかって、おもしろいですよ。
本棚には、人からもらって
罪悪感で捨てられなかった本がたくさんありました。
こちらには自分の意見よりも
つい人にあわせてしまう性格がよく表れています。
続いて、文房具や雑貨の引き出し。
「使うかもグッズ」がたくさんありました。
すでに㎝の線が消えている定規、
替え芯を買えば使えるペンの本体。
気づけば、すでに10年ほどたっていました。
一体、いつ使うつもりだったのでしょう。
「次に行った時に、初診料を払いたくない。」
というケチな理由でためこんでいた
昔住んでいた家の近くの、
クリニックの診察券もたくさんありました。
ちょっとスマホで調べてみたら、
初診料って、初回の来院だけにつくものではないんですね。
それを知った時に、「捨てて良い!」と決意が固まりました。
(同じクリニックでも、
違う病気で再来院したら初診料はつくらしいです。)
大体、遠くのクリニックにわざわざ行くほど緊急なら、
引き出しにしまいこんだ診察券を
その日にたまたま持っているわけがないですよね。
「お金が心配」という、不安症のしわざでした。
そしてスッキリした文房具の引き出しを見た時、
「片づけの神」が私に降りてきたのです。
わたし:「あれ?なに?この気持ちよさ?」
神:「そうでしょう?あなたに必要なのはこれだけなのよ?」
まあ、この辺はわたしの空想なのですが、
とにかく引き出しの中の物の量と自分が、
ぴったりイコールになったという不思議な感じがしたのです。
気持ちがよすぎて、
その日は無駄に何度も引き出しを開けては
スッキリした中を確認し、
ひとりでにんまりしてしまいましたね。
そこから、わたしの片づけは加速しました。
物にとどまらず、情報、生活動線、時間も片づけました。
「もしや自分にとって不要な食べ物を、
日常的に食べているのでは?」
と「食」にも、断捨離センサーが反応します。
だらだらとやめられずにいた缶コーヒー、
食べ過ぎている肉の脂、
あまいお菓子。
もともと化学物質と相性の悪い私は、
添加物も控えるようになりました。
すると、まあ、なんということでしょう。
わずか2ヵ月ほどで
年中できていた口内炎がなくなったのです!
さらに胃の調子も良くなったので、
丹田や腰まわりの筋肉が感じやすくなり、
声も出しやすくなりました!
丹田をとらえられると重心が落ち心が安定するので、
うれしいことばかりです。
そして、
手をつけにくかった「思い出品」、
大量の手紙箱を処分していた時のことです。
ほとんどの手紙は「ありがとう」とともに手ばなしましたが、
古い友達から長年にわたり届き続けた手紙は残すことにしました。
その束になった手紙を1枚ずつ読んでみると、
数十年の間、彼女が少しも変わらず、
同じ姿勢でいてくれたことがわかりました。
わたしがブレていた時代も、
調子にのって語っていた時代も、
彼女はいつも変わらず、わたしを理解し、
わたしの味方をし続けてくれていたのです。
「この人は、大切な人だ。」
そんな当たり前のことに、あらためて気づけたのは、
片づけの大きな効果だったと思います。
まだ、家じゅうを片づけたとは言えませんし、
ところどころスッキリしていない部分はあるものの、
数ヵ月をかけてじっくり片づけをやってみた結果、
物は今の自分とイコールに感じる量になり、
大切なものや目標もはっきりした気がしています。
みなさんも時々、「あ~さっぱりしたい!!」と、
無性に片づけたくなるタイミングがあると思います。
そんな時は、気が向いたら物の片づけをしてみてください。
なにか気づくことがあるかもしれません。